「寝ずの番」(2006)/向田邦子x久世光彦スペシャルドラマ「春が来た」(1982)
熱情鑑賞日記
DVDで映画「寝ずの番」と、向田邦子x久世光彦スペシャルドラマ傑作選(昭和57年~昭和62年)より「春が来た」を観た。
「寝ずの番」
これは、中島らもの原作「寝ずの番 」三部作を映画化したもの。俳優の津川雅彦がマキノ雅彦名義で初監督して話題になった。
DVDで映画「寝ずの番」と、向田邦子x久世光彦スペシャルドラマ傑作選(昭和57年~昭和62年)より「春が来た」を観た。
これは、中島らもの原作「寝ずの番 」三部作を映画化したもの。俳優の津川雅彦がマキノ雅彦名義で初監督して話題になった。
日本映画専門チャンネル3月2日から3月3日にかけての特集“ぼくらのヒロイン!24時間まるごと 薬師丸ひろ子”を観た。未見だったのは「タスマニア物語(1990)」と「レイクサイド マーダーケース(2005)」の2本のみ。わりかし好きで手元にあるのは「ねらわれた学園(1981)」と「探偵物語(1983)」で、今回観たのは全14作のうち「Wの悲劇(1984)」以降の7本。しかし、最後の 「レイクサイド マーダーケース(2005)」は途中で力尽き全部観る事ができなかったし「タスマニア物語(1990)」も微妙。
幕間の“薬師丸ひろ子独占インタビュー2007”も含め、どれもとても面白かった。薬師丸ひろ子、 いい女優さんだ。
ヒットした薬師丸ひろ子による主題歌以外にもエンディングテーマとかが楽しい特集だった。 たとえば、
「Wの悲劇(1984)」では久石譲の“W Nocturne”が印象的とか。
「きらきらひかる(1992)」ではチャカと昆虫採集の“大きな古時計 ”がよいとか。
「ナースコール(1993)」では、玉置浩二の“コール”が切々と訴えかけてきたりと。
余談だが、2・3年前に安全地帯のコンサートに行ったのだが、玉置浩二のうまさはハンパじゃないし、安全地帯ってかなりすごいバンドだったと遅まきながら目からウロコだった。
さて、厳粛な看護学生の戴帽式のシーンで始まる「ナースコール(1993)」では、ナースたちが“清しこの夜”を歌いながらキャンドルを掲げて病室を回る美しいシーンが感動的だった。白衣の肩にかけたケープが天使の翼に見えたりして。やはりナースは白衣の天使だなと、わたくし、感涙。
ヒット映画の名セリフの数々もいろいろ思い出した。が、またすぐに忘れた。
先週DVDで観た映画をとりあえずメモ。
クレイジーキャッツものと思っていたら、ハナ肇と犬塚弘主演の喜劇だった。落語を題材にしているが、落語家はたぶん出演していないし、全編通してジャズっぽい音楽。といってもシュビデュビみたいな。熊さんはハナ肇と八っつぁんが犬塚弘。「らくだ」のエピソードではハナ肇の凄み具合がいい。八っつぁんの犬塚弘は、ジャズマンらしく左足でたえずリズムをとっているのが何となく懐かしかった。藤田まことのツケ馬というのは、当時馬面と言われていたが故の配役かな。
木下惠介監督が深沢七郎の小説を映画化。母親を田中絹代、長男を高橋貞二、その後妻を望月優子。深沢七郎の歌を浄瑠璃とか長唄で語らせているにゃん。題材がアレなので、あまり生々しくならなくてよかった。この25年後に映画化された楢山節考は好きじゃないし、楢山節考といえば田中絹代主演のこれがよいと思う。昔観たときと違うことをいろいろ考えさせられたぞ。どうせ通じないだろうから書かないけどな。
1972年のミュンヘンオリンピック事件。黒い九月に対する報復を描いた映画な。アレ関係って物凄い憎しみだな。このDVDには“本編の前にスピルバーグの解説を観る”みたいなメニューがあって、ま、色んなことを語っておった。ある意味保険的な免責的なことも含むと思うが。いろいろ考えさせられた。書かないけどな。
ミュンヘンオリンピックといえば、バレーが印象に残っている。主に男子バレー。猫田・横田・大胡だったかな。
今週はわたくし的に向田邦子ドラマ週間。
昨日は観たのは1989年の新春スペシャル
よい脚本だったにゃ。泣いた。
初見。
「わが母の教え給いし歌」のバイオリンの音色がこれまた悲しくて、とても効果的。演奏のみで歌われていないが、歌詞は、なるほどこのドラマのあの場面にぴったりだった。というか、クライマックスの田中裕子のセリフが内容的にほぼそのままだった。説明的で無粋なセリフをぶち込むことなく、その点、何ともおサレで贅沢なドラマだと思った。いや、なんとなく。
感想はひとこと。「女って...」ということで。余談だが、女は妻にも母にもなるしいずれは老婆にもなるが、死ぬまでずっと女。多機能ともいえるが機械や装置*ほど単純ではないな。なんちって。
tag:向田邦子
ロマンス・オブ・ザ・ヴァイオリン
ベル(ジョシュア)

曲名リスト
1. 歌劇「ジャンニ・スキッキ」~私のお父さん(プッチーニ)
2. 前奏曲集第1巻~亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
3. 夜想曲嬰ハ短調(遺作)(ショパン)
4. 組曲「動物の謝肉祭」~白鳥(サン=サーンス)
5. 歌曲集「白鳥の歌」D.957~セレナード(シューベルト)
6. 歌劇「ノルマ」~清らかな女神よ(ベルリーニ)
7. ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467~第2楽章 アンダンテ(モーツァルト)
8. 歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」~精霊の踊り(グルック)
9. 弦楽四重奏曲第2番ニ長調~第3楽章 夜想曲(ボロディン)
10. ジプシーの歌op.55 B.104~第4曲 わが母の教え給いし歌(ドヴォルザーク)
11. 歌劇「ポッペアの載冠」~ずっとそなたを見つめ(ドヴォルザーク)
12. エレジー(おお過ぎ去りし日の甘美な春よ)(マスネ)
13. 子供の情景op.15~第7曲 トロイメライ(夢)(シューマン)
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DVDで藤沢周平原作山田洋次監督の映画「隠し剣鬼の爪」(2004年)を観た。シリーズ3作の中では一番好きかも。キャストが好みだし、自然な感じで。お話は藤沢周平原作なので言わずもがなだが、主人公の藩命、身分、道義に対する考え方や、幸福の価値観などがとても正しく思われた。それにしても“隠し剣鬼の爪”というワザがあのようなモノだとはまだ原作を読んでいないわたくしとしてはどひゃっと驚いた。
よく知らなかったため、この映画で松たかこが披露していた“やまとうた”をまず検索してみたら、あるブログで、とある映画のサウンドトラックに“やまとうた”テイストの楽曲が使用されているというような事が書いてあった。
是非聴いたみたいと思って文中のキーワードをヒントに再び検索してみたら、該当の映画とは「イノセンス」(2004年)らしく、このオリジナルサウンドトラックに“傀儡謡”として数曲収録されているのが“やまとうた”のテイストを持つ楽曲という事らしい。未見なので近々是非確認してみたい。
というわけで、今度は映画「イノセンス」から“四谷シモン”に行き着いたのだった。
奇遇ですわ。
奇遇というのはわたくしなりのワケがある。昨日向田邦子の短編を久世光彦が演出したドラマ「女の人差し指」(1986年)をCSTBSチャンネルで観たばかりだったからだ。夜は何かと忙しくてTVを観る事ができないので、同夜再放送のCS初放送「向田邦子の恋文」(山口智子主演)(2004年)を観るのはあきらめて、昼時放送の「女の人差し指」を観ることにしたのだが、これに四谷シモンが出演していたことから“奇遇”と書いたのだ。すっかり忘れていたが、そういえば四谷シモンは小林薫や田中裕子や加藤治子と共に久世ドラマの常連だった。
ちなみに、このドラマが放送された1986年とはこんな一年。おお!今話題のあの人にとっても大事件があった年。
そして「女の人差し指」には出演していなかったが、向田ドラマに一時期主人公の妹役で出演していた田畑智子は、「隠し剣鬼の爪」では主役の永瀬正敏の妹役だった。 これでわたくしの私的興味の“偶然の探求”は一巡して終了。
相変わらず焦点はボケて曖昧になってしまったが、とりあえず、しょーもない私的興味の“偶然の探求”でこの日も楽しくランチタイムが終わった。
tag:向田邦子
DVD「隠し剣鬼の爪」の特典映像には山田洋次予告編集が収録されているのだが、未見の映画の予告編が一本。「運がよけりゃ」(1966年)。落語を題材にしている。予告編を観る限りでは、わりかしお馴染みの落語をエピソードとしてつなげた作品っぽい。クレイジー・キャッツもの。面白そう。特に「らくだ」が。死人のカンカン踊りが。
よかったわ、昨日の「拝啓、父上様」。 泣いた。。
下僕ったら早速Amazonに飛んで、お買い物したみたい。
前略おふくろ様―sc´enario1975-1976 (1983年) みたいに、年を経て入手しにくくなるといけません。シナリオ本は旬のうちに手に入れておくべきだと思いまして。。
それに、録画して保存しておかないと。前略おふくろ様のように年を経てまとめて観たいと思ったときには↓このようにすごく高いお買い物をするハメになるといけないし。
前略おふくろ様のように、「井上堯之バンド 」とAmazonで検索しても見つからないし、やっと見つけたと思ったら↓このようにメインテーマしか残っていなかったりというようなことになるといけないので、こういうものは旬のうちに入手すべきだと思いまして。。
TV PARADE ~日テレ テーマコレクション~
TVサントラ テレビ主題歌
曲名リスト
1. 日本テレビの歌/ザ・ピーナッツ
2. おはよう!こどもショー/楠トシエ・石川 進・愛川欽也・ひばり児童合唱団 (おはよう!こどもショー)
3. カリキュラマシーンのテーマ/音楽:宮川 泰 コーラス:西六郷少年少女合唱団 (カリキュラマシーン)
4. おもちゃの兵隊のマーチ (キューピー3分クッキング)
5. 元気イキイキ!おもいッきり/イキイキふれんず (午後は○○おもいッきりテレビ)
6. アンパンマンのマーチ/ドリーミング (それいけ!アンパンマン)
7. 光子の窓、開始テーマ/草笛光子 (花椿ショウ 光子の窓)
8. シャボン玉ホリディ テーマソング/ザ・ピーナッツ (シャボン玉ホリデー)
9. THEME from LUPIN THE III '78<2002 version>/音楽:大野雄二 (ルパン三世)
10. NTVスポーツテーマ (全日本プロレス中継)
11. NTV紅白歌のベストテン・テーマ (NTV紅白歌のベストテン)
12. 歌のトップテン タイトル (歌のトップテン)
13. ゲバゲバ90分!テーマ/音楽:宮川 泰 (巨泉×前武 ゲバゲバ90分!)
14. 太陽にほえろ!のテーマ/音楽:大野克夫 (太陽にほえろ!)
15. 前略おふくろ様メインタイトル/井上堯之バンド (前略おふくろ様)
16. 火曜サスペンス劇場フラッシュバックテーマ (火曜サスペンス劇場)
17. 傷だらけの天使/音楽:大野克夫 (傷だらけの天使)
18. 天才・たけしの元気が出るテレビ!! オープニングテーマI (天才・たけしの元気が出るテレビ!!)
19. ダイヤル110番のテーマ (ダイヤル110番)
20. 11PMのテーマ (11PM)
21. 鳩の休日 (日本テレビ放送開始・終了時)
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主役のヒト、とてもよい。そういえばこのヒトの映画青の炎 を以前観たっけ。なんとなく松田洋治を思い出してしまった。何故だろう。
この記事はお引越ししました。
新しい住所はこちらです。
http://wing55.littlestar.jp/irisox_diary/2007/07/post.html
パニック映画は怖いのであまり観ないのだが、1972『ポセイドン・アドベンチャー』は好きな映画だった。『タイタニック』の大ヒットがいまいちしっくり来なかったわたくしは、『ポセイドン・アドベンチャー』には感動したのに、『タイタニック』では何故感動できなかったかを考えたことがある。ま、これは余談だが。
『ポセイドン・アドベンチャー』は、その昔、学校の行事で観た。どんな名称の行事だったか覚えていないが、たぶん芸術鑑賞みたいな感じで映画館を借り切って行われ 、『ベン・ハー』とか『十戒』などもこの行事で観たように思う。誰が選んだプログラムだったのか、今さらながら気になる。歴史スペクタクルとヒューマンなパニックもの。子供をおとなしく映画館のシートに貼り付けておくためには賢明な選択だったかもしれない。
その後、大シケのフェリーの船底で地獄のような一夜を経験したとき、船酔いによる吐き気に苦しみながら考えていたのは、『蟹工船』の惨めな過酷さと『ポセイドン・アドベンチャー』のあの老婦人の犠牲的死についてであった。
で、DVDになったのでリメイク作の『ポセイドン』を観た。『ポセイドン・アドベンチャー』とまったく別物だった。船がデカい。牧師も老夫婦も娼婦と結婚した刑事も出て来ず、脱出のリーダーとなったのは正体の知れない元潜水艦乗りと自称するジゴロっぽいハンサムな青年だった。犠牲的死を担うのは、元水泳選手と自称した老婦人ではなく、元消防士と自称する元NY市長だった。久しぶりのリチャード・ドレイファスの人物像も結構面白かった。どうやらこの映画はヒントを与えるから自分の想像力に応じて各々考えるようにと、人間ドラマについて深く言及することを丸投げして観客に托しているようだ。
という事で、『ポセイドン・アドベンチャー』には及ばないが、少なくとも『タイタニック』よりは数段楽しめる映画だった。
日本映画専門チャンネルで。
三島由紀夫原作の映画といえば、やはり「潮騒」が良かった。1975年のものと、1971年の二作を観た。1975年のものはやはりアイドル映画、小ぎれいなしあがり。
木枯らしが吹いて寒かった今日、DVDで観た映画は“North Country”(邦題 スタンドアップ)。ボブ・ディランの“Girl from the North Country” (邦題 北国の少女)からタイトルがつけられたという実話物。ヒロインの父親のスピーチに凝縮されたメッセージが象徴するように、この映画を堪能するために ボブ・ディランの“Girl from the North Country”は重要なポイントだ。
暴力夫から逃れ子供たちと実家に戻ったヒロインは、自立するため炭鉱で働き始めるが、という映画。 集団訴訟というのも見所。
女性として母として娘として、炭鉱労働者として町の住人として、さまざまな意味合いの尊厳を勝ち取るまでの紆余曲折を描いていて、なかなか骨太。「まず立ち上がること」というのが、主題らしい。終盤の法廷シーンで立ち上がる人たちの中に、この裁判で実際に立ち上がった女性が含まれているそうだ。どの人たちかなー。。実在の人物への心配りが必要な実話物の常として、わずかに腑に落ちない展開が見られるものの、それはそれ。感動した。
「群れの中は安全だ。孤立すると餌食になる。」というセリフがあった。ありふれた言葉だがなかなか意味深い。サントラがとても気になるにゃ。 Bette Davis Eyes( Kim Carnes)も懐かしいし。
先日DVDで、ミケランジェロ・アントニオーニの「太陽はひとりぼっち」を観た。直前に観た「RENT/レント」の歌詞にアントニオーニの名前が出てきたんだけど、それは偶然。奇遇ですわ。
週末は寒かった。日曜に今シーズン初めて暖房を入れた。適度に温まった部屋で「RENT」のDVDを観た。 この季節にお部屋で楽しむには持って来いのDVDだった。温まるし、すごいんだ、歌唱力とか運動能力が。日本語で書くともっさりしているが、合唱とか群舞って素敵だ。
ちょうど現在ブロードウェイミュージカル「RENT/レント」再来日公演中。来日キャストはこれまた美形揃いだ。お写真を拝見するかぎりでは、美しさでは映画キャスト以上だと思われ。今夜もさぞかし熱いステージが繰り広げられたことだろう。劇場にはまた元気な若い嬢ちゃんたちが大勢詰めかけているに違いない。
プッチーニ 歌劇《ラ・ボエーム》 を下敷きにしている。ただ、現代はドラッグやらエイズやら同性愛やら、貧しさ以外にもいろいろな問題が加わるので、若者にはオペラよりも華やかで大幅にとっつきやすいと思われ。好きなシーンは、一番最初の、観客のいない劇場のステージで主要キャストが並んで歌う場面かな。このシーンだけでもいいかな?と思うくらい感動する。
“ラ・ボエーム”といえば、カウリスマキ監督の“ラヴィ・ド・ボエーム”も同素材みたいだったな。「オペラは死んだ芸術だ」というセリフを覚えているんだが。地味だしキャストが美形ではなかったがとてもいい映画だった。というのは余談。
DVDが出たので、こってりとこってりと、こってりと鑑賞。
下町の小さなレンズ工場。工場長は天体観測のための大きなレンズを何ヶ月も前から磨き続けている。レンズが完成すれば億単位の入金が見込まれているものの、しかし工場の経営は破綻寸前。連日整理屋やその手先の解体屋が押しかけている。といった設定。これ以上はアレなんで書かない。
のっけから工場長役の唐十郎が尻をレンズにきゅるきゅる押し付けたりするし、整理屋だか解体屋だかの六平直政が見えない犬を散歩させたりするものだから、こちとらかなり困惑。が、そんな独特の目くらましに耐え、笑わしていただいた果てに見えてくるのは意外にも結構ハートフルな人の温もりだった。エンドクレジットには「孤独の肖像1st.」。
職人の技術と情熱に磨かれた巨大レンズは、もはやただのレンズではなく、傷つけられれば血潮に染まる。だが、職人が存在するかぎり傷は癒され、さらに磨き上げられることで宇宙のかなたのどんなに小さな星屑をも写すことになるのだ。
クライマックスは複数ありそうだが、わたくしとしては、ダムに沈んだ小学校のオルガンで奏でられる祈りの旋律。煙突のない煙突穴から地上へと広がる波紋。生命力にあふれ、美しいと思った。
やっとDVDで観た。いまさら感満々。
文四郎はじめ登場人物が原作ともNHK版ドラマとも違った味わいの人物像になっていた。特に泥臭い骨太さがまったくない点で適役とは言いがたい文四郎役の染五郎の立ち居振る舞いが美しくキマっていて、さすがである。
わたくしは、ドラマ版のヤマ場は平幹二郎と内野聖陽が火花を散らす「人が死ぬる時の気持ちとは」のシーンだと思っているのだが、映画版では主席家老がワナをしかける茶室のシーンだった。老獪な加藤武の脅しを「心の眼」で見抜くシーンだ。きわめて映画的な手法で、五感的に、隠された卑劣なワナを描写しているっぽくてよかった。このシーンや「秘剣村雨」などに能が用いられているのもこの映画の特色だろう。
難をいえば、人のぬくもりや感情の熱などが足りなかったかな?ワザと抑えているのかな?原作を読んだときの胸が熱くなるような感動が風景以外で得られなかったのが残念じゃった。芝居臭さやコテコテ大好きのわたくしとしては、父親役の緒形拳や大滝秀治が溜めに溜めた情感あふれる演技を見せてくれてうれしかったが、多彩で個性的な脇役陣が充分に生かされていない気がするのも、もったいないコトじゃ。
それにしても、黒土三男監督って、テレンス・マリックっぽい。時間のかけ方や映像重視の姿勢っていう意味でそう感じただけだけども。とほほ。 これは余談。
アメリカ建国神話を、前作「天国の日々」の映像美もそのままにテレンス・マリックが描く。わたくしはちょっとアレなので、ポカホンタスとジョン・スミスの運命の恋を中心にしたストーリーはわりかしどうでもよくって、全編を通して描かれるきらめくようなアメリカ大陸の原風景が感動的だった。木漏れ日、木々のゆらぎ、波打つ草原、燃える夕陽。焼き討ちの炎さえも美しく、その悲しさが胸を打つ。人間って。。
公開時にも観たのだが映画館でドロドロに泣いてしまい(恥;)、細かいところをあまりよく覚えていなかったので先日DVDでも観た。でも今回もやはりダメで(恥;)、何も書くことがにゃい。。そういえば、ここまでボロボロに泣いたのは『マイ・プライベート・アイダホ』『ブエノスアイレス』『藍宇』といったいわゆるゲイ映画。内容は悲恋である。オンナにとって男同士の恋愛物語は異文化なのでまだまだ比較的目新しく、異性間の恋愛よりも当事者の内外含めた障害が多い分だけせつない。
ヒトを愛することを恐れてはいけないのだ。たとえ相手が男でも女でも。
とりあえず、これが私の感想ということにしておこう。
何度観ても泣くね、この映画は。ラストシーンは息が出来なくなるくらいだ、せつなくて。歌もいいし。歌ウマイね、バーブラ。だが、意気軒昂な若い頃に初めて観たときは、ありえないだろうが!と思ったものだ。このカップルのあまりのありえなさに、これは究極の片思い映画だ!とまで言い切ったこともある。
しかしアレだな、「ありえないふたり」だからこそ感動するわけだ。
出会い、恋をし、結婚し、別れる映画なのだが、この二人の生き方というものが重なり合うことは一度もない。寄り添いもしない。ハベルは終始一貫してハベルだし、ケイティはあくまでもケイティで、生き方としての「ケイティとハベル」がそれを超えることはない。
けれども、つらい別れを経て自身の信念に沿う生き方を手に入れたケイティの胸を熱くするのは、他のどんな出来事よりも「ケイティとハベル」だった日々への想いだ。「追憶」という邦題はあるいはそういう意味なのかもしれない。
ハベル役は元々ウォーレン・ビーティーにオファーがあったらしい。IMDBのトリビアに書いてあった。
「ヤングハンニバル」が気になってしょうがない今日このごろ。だからと言ってはアレだが、ピ-ター・ウェバー 監督の「真珠の耳飾りの少女」を観た。
この少女役はケイト・ハドソンx→キルスティン・ダンストx→スカーレット・ヨハンソンに決定したんだって。正解だったと。フェルメール役のコリン・ファースは男前。 しかしアレだ。あのピアスのシーンはなんかこう、こってりと濃密な瞬間で、恥かしながらちょっとどきどきした。ちょっとな。。この映画は小説 の映画化でありフィクションなんだが、観た後に改めてあの「青いターバンの少女」の絵を見ると、少女特有の純潔さでもって画家を誘惑しているように見えなくもない。静かな美しさの中に罪のかほり漂う妙に生々しい映画だった。
この映画は、公開時に巷のうわさ―主に酷評―に二の足を踏んでいる間に見そびれていた。この度めでたくソクーロフ「太陽」(サイト内関連記事)を観るにあたって予習の一環としてレンタル予約したのに、残念ながらこちらの方が後になってしまった。篠田正浩監督が「スパイ・ゾルゲ」オフィシャルサイトに、フィクションより事実の方が面白い
と書いておられるとおり、詰め込みすぎでもなんでも歴史上の流れを描くことに徹しているので、エンターテイメントとしてのお楽しみを過剰に期待しさえしなければ 面白い。
魯迅の引用から始まり、イマジンで終わる。テーマは「夢と理想」。篠田正浩監督作品の音楽を数多く担当し、1930年生まれで満州育ちの武満徹へのdedicateがもうひとつのドラマを想像させ、泣かせるぞと。
日本人が忘れ去ろうとしている「昭和」
日本人が失いつつある「時代感覚」
日本と日本人が取り戻すべき「アイデンティティ」
その、まるごとを描いてみたかった。
という監督の意志は、しっかり伝わってきたと思うが、ゾルゲの人間的魅力や吸引力は少々描き足りなかったような気も。
「マルコビッチの穴」がヒットした後、依頼された脚本がどーしても書けないチャーリー・カウフマン。 ホントとウソが入り乱れ、悩んだあげく、結局、ヒットするとされる映画の要素を全部詰め込んでみました的に展開し、ラストで観客を強引に気持ちよくさせてしまう映画。ハリウッド映画に適応せざるを得なくなった脚本家の苦悩を、痛々しくもユーモアたっぷりに描く。
これと似たような映画を昔観たことがあるような気がした。書けなくて困っている感じが如実に現れていたにも関わらずいい感じで終わった映画という点で。
偶然観たのだが、掘り出し物の佳作だった。最小限に抑えた登場人物や場面のシンプルさ、展開など、まるで舞台劇のようだった。深夜から夜明けまで、小さな町のメインストリートと留置場が舞台の青春映画。エンドクレジットのあとのラストシーンは、秀逸。 回想シーンはモノローグやナレーションなどで説明されるまでもなく的確。キャスト全員の演技力も目をみはる素晴らしさ。おお!脚本はジョン・ヒューズだ。
■[旧]倉庫 ほぼ全タイトル一覧
一般公開されたナイチンゲールの写真を見て、どこかで小耳にはさんだ「ナイチンゲールの誓い」を思い出したので、ついでに
「ヒポクラテスの誓い」と共に検索してみた。「ナイチンゲールの誓い」は看護学生が、「ヒポクラテスの誓い」は医学生が卒業式で宣誓するらしいけど、実際のところは知らない。
で、いつか観た古い映画やドラマを思い出した。
すると、偶然どれもが多かれ少なかれ、理想と現実、理想のともし火をこころに燃やし続けることの困難と苦しみを描いていたのだった。で、ナイチンゲールの晩年もヒポクラテスの苦渋に満ちた肖像も、そうしたことと決して無縁でなかっただろうと思ったりした。
渡辺淳一の小説を倉本聡他そうそうたるメンバーの脚本でドラマ化した「白い影」(1973)。このドラマは「ナイチンゲールの誓い」と「ヒポクラテスの誓い」を知っていた方がより楽しめるのは間違いないとか思ったりして。といっても、今やDVDも見当たらないから、これから観るヒトはいないかもしれないが。CSでまた放送することもあるかな?これは余談。
脚本家の一人である倉本聡のドラマには、ちょくちょく医師の倫理に触れる部分があり、この方のテーマのひとつなのかなぁといまさらながら。。
わりと最近リメイクされヒットした同名ドラマは、医師の倫理観よりも恋愛ドラマと女性の自立の方により重点が置かれているといった風情で、前作とは基本的に別物という印象なのだが、同じ原作・ストーリーでも脚本によってこれほど色合いの違うドラマになるとは!時代性を感じる。
大森一樹監督の「ヒポクラテスたち」も。
イエ・イン監督の「追憶の上海」では、ヒロインが往診を拒否された時に「ヒポクラテスの誓い」の一部を暗誦して抗議する場面があったように思う。
余談だが、あたくしも万が一受診拒否やらなにやらに遭遇したときには、この誓いを朗々と暗誦して、医師の良心に訴えかけてみようかと思ったりして。うそです。
昨日室内に迷い込んだトカゲはいまだに行方不明。猫’sの毒牙にかかったようすもないので、無事脱出できたのかもしれない。いや、脱出したと思いたい。
実は昨年の夏の朝、生まれたてと思われる小さなヤモリを雨戸でひき殺してしまったことがあり、かわいそうなことをしたと未だに心にひっかかっていた。なにせ、ヤモリは昔から「家を守る」っていうし、「宮守」と書いてヤモリと読むらしい。なんともありがたそうな名前。それを惨殺してしまったなんてちょっといやん。今日もベランダで、ニホントカゲの大人を見た。カメラをとりに部屋に戻ったりしているうちにどこかに隠れてしまったが。
ともかく、ありがたいことに、ヤモリやトカゲのおかげで好ましくない虫達がベランダから消えた。 よかった。
今日からとうとう新アクセス解析が導入されるらしい。
私的には必要ないんだけど。
原因不明のすべての症状の裏には、心の痛みが隠れていた。
Nina Simone - 「Who Am I」 Nina Simone and Piano!