イチョウの結婚
通俗的な出来事にこそ愛の真実が...え。
ある朝散歩中にイチョウの実を見た。4月の終わりころに雄花を、5月の初めに雌花を確認したままイチョウのことをすっかり忘れていて、次はギンナンが落ちるようになってから見ればよいと思っていた。
ところが、
最近、アドエスで牧野富太郎博士の「植物一日一題」を読んでいて、もちろんイチョウの章もあって、これがすごく面白かった。イチョウの実の中には精子すなわち成虫があるという話。博士いわく、この精虫出生の出来事をたとえれば、これは許婚の幼い男女二人があって、早くもその男が後にお嫁サンになるべき運命を持ったその娘の家に引き取られて養われ、後にこの両人が年頃となるに及んで初めて結婚するような
ものだそうだ。
そういう諸事情をお察ししつつ見るイチョウの実はまた格別である。なんかこう、若い二人の行く末をほのぼのと見守っているような気分になった。ちなみにこの結婚は、ギンナンが地に落ちる段にいたって悪臭とともに終了するというオチ。
トリュフォーなみにかなり通俗的なたとえ話だが、妙にうなずける流れだ。
余談だが。
りるる文庫:「イチョウ」>>
メモ
「種子の中の海 イチョウの精子と植物の生殖進化」という映像が面白かった。
以上。
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