« 「落花の時節、また君に逢う」 | Main | 甘い誘惑 »

2008.04.10

「草枕」

春眠の猫のかたわらで「草枕」を読む

姫さま劇場書籍

姫さま、わたくし、「草枕」 をさきほど読み終えました。あんまり面白くて行きつ戻りつを繰り返したために、読み終えるのにずいぶんと時間がかかってしまいました。

有名な第一章の冒頭から最終章まで、それはそれははみごとな筆致でございました。で、わたくし、「草枕」の主人公の真似をして、「春眠の猫のかたわらで草枕を読む」という絶句を試みましたが、全然ムリでした。無謀だったようです。マジで。

絶句
四句から成る漢詩の形式。起承転結の形式を持つ。

IMG_1309.JPG
「春は眠いにゃ」

「草枕」は若年の折に読みましたが、当時はちっとも面白いと思いませんでしたよ。東西の詩歌や絵画や彫刻、能や歌舞伎、俳句、伝承、書などなど、あらゆる芸術についての知識を盛り込んだ独自の芸術論を、のどかな山間の風景に身をおきつつ思考展開する。終盤に至っては、ひなびた駅の停車場の茶店で蓬餅を手に近代文明の非人間性を「汽車論」と称して黙考し、今ある自由と平和を「動物園の虎が見物人を睨めて、寝転んでいると同様な平和である」と、切実な危機感を内々に押し殺す。わたくしは「椿の赤」の文章が特に好きですわ、胸がキュンとしました。

さすが、名作です。

青空文庫と朗読で。青空文庫はアドエス利用。朗読は新潮CD日下武史版、名演。

「草枕」夏目漱石
青空文庫
朗読CD

以上。

りるる文庫:「草枕」その二 >>

|

« 「落花の時節、また君に逢う」 | Main | 甘い誘惑 »

[2]猫とわたくし」カテゴリの記事