倉本聰のシナリオ「あにき」を買ったんだ。
高倉健唯一の連続ドラマ
古本屋で倉本聰のシナリオを買った。ドラマ「あにき」の。
実は、かつてこのシナリオも実家にあった。兄が倉本聰のシナリオをコレクションしていたからだが、改築や建替えをしているうちにどこかに行ってしまったらしい。たぶんまとめて処分されたのだろう。
何故いまさら「あにき」かというと、今月TBS CS[TBSチャンネル]で、高倉健主演のドラマ「あにき」が放送されると小耳にはさんだからだ。わたくしはこのドラマがたいへん好きだった。「うちのホンカン」の次くらいかな。最高視聴率21.5%。人気ドラマだ。いいね、こういうドラマが支持された時代って。TBSも昔はよいドラマをたくさん制作していた。
今回の「あにき」の放送は、TBS CS[TBSチャンネル]開局5周年記念特別企画第一弾だそうだが、続く第二弾はどんな番組かなぁ...楽しみだ。
このドラマは俳優・高倉健が唯一出演した連続TVドラマで、昭和52年の秋から年末まで放送され、今回CS初放送。 東京の下町を舞台に、婚期を逸した妹を嫁がせようと苦心するとび職の兄と、周囲の人々とのあれこれを描いたドラマ。兄を高倉健が、妹を大原麗子が演じていた。
特に印象に残っているのは葬送の木遣り。先日薪能の時にも木遣りを聞いたが、アレはやっぱりよい。
ドラマ「あにき」のセリフに出てきた「エグる」という言葉も印象深く、わたくしにはたいへん新鮮だった覚えがある。これは「エグルゾ」とか「エグッちゃおうか」とかいうふうに、シーンに応じて語尾を変換して用いるのがよいらしい。
ストーリーは、高倉健の演じるトビ職の組頭・栄次が妹のかいを嫁がせるまでの曲折した心情と行動、現代っ娘・恵子との出会いから2人の微妙な心のふれあい、横丁の住人が直面する立ち退き問題とそれぞれの人間のさまざまな反応、そして後継者難で滅びていく職人たちの心情と生活といった4つの柱が軸となっている。
それにしても倉本聰の東京下町モノの真髄はずっと変わらない。
そこがよい。
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