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2007.06.11

向田邦子新春スペシャル「冬の家族」(1985)

三夜連続新春スペシャルドラマの最終話をDVDで

DVDで向田邦子新春スペシャル「冬の家族」(1985)を観た。1985年にTBSで三夜連続で放送された、豪華な新春スペシャルドラマ。

CS/tbsチャンネルで以前放送されたときには見逃したので、なんとなく今回DVDで観ることにした。

「冬の家族」三夜連続新春スペシャルドラマの最終話

向田邦子のエッセイ「眠る盃」「夜中の薔薇」「無名仮名人名簿」「女の人指し指」などからエピソードを集めてオリジナルのホームドラマにしてある。第一夜は「眠る盃 」で工藤夕貴が少女時代を、第二夜は「夜中の薔薇 」で石原真理子が女学生時代を務め、第三夜の最終話がこの「冬の家族 」。27歳の主人公を演じているのは桃井かおり。

キャストは、小林亜星、加藤治子、小林薫などおなじみの顔ぶれのほか、渡辺えり子、イッセー尾形、森本レオ、岡本麗、高田純二、風吹ジュンなど。あ、そうだ。主人公の妹役は河合美智子だった。雰囲気が、向田邦子の妹さんによく似ていた。

映画と音楽で描く昭和31年

時代背景は昭和31年(1956年)ということで、終戦から11年経った東京が舞台。といっても、昭和31年がどういう時代かというのは漠然としていてよくわからないものだが、映画雑誌の出版社にお勤めの主人公が「王様と私 」の試写がどうだとか、ジェームス・ディーンはよかったとか、カーク・ダグラスの「Act of Love(たぶんわたくしの聞きまつがい)」を「悪党倶楽部」と聞きまつがいしたりとかいうエピソードがあったり、出版社の壁に貼ってある映画のポスターで『ああ、そういう時代だったのか』とうなずけるようになっていたりするのでわかりやすい。時代が時代だけに、アメリカ映画ばかりだけれども。

で、余談だが、ジェームス・ディーンは前年の1955年に事故で夭逝している。で、カーク・ダグラスの「Act of Love(たぶんわたくしの聞きまつがい)」ってどの映画だかわからにゃい。1956年の「Lust for Life(邦題:炎の人ゴッホ )」じゃないのかな。「Lust for Life」も「悪党倶楽部」に聞こえないでもないし。「Act of Love」は、わたくしの聞きまつがいだったかもしれないにゃりん。いやん...

今回、使用音楽はこれといっていつもより印象に残らなかったが、巷に流れている演歌と、当時流行していたらしいペギー葉山 の「ケ・セラ・セラ」が、映画の話と同様に時代やその頃の人心をそこはかとなく物語る。ちなみに、元歌のドリス・デイ 「ケ・セラ・セラ」は1955年のヒッチコックの映画「知りすぎていた男 」の挿入歌だ。

テーマソングにはオトナの事情

それから、スペシャルドラマにありがちな、ドラマとは元々関連性のないテーマソングというかイメージソングみたいなものとして中森明菜のナントカいう曲があったらしいのだが、権利の関係とかのオトナの事情でDVDには収録されていなかった。

中森明菜か...ドラマが放送された1985年という時代を物語っていて、そこはかとなく興味深い。そういえば、2004年放送の山口智子主演「向田邦子の恋文 」のテーマソングは一青窈のナントカいう曲だったっけ。おお、なんとなく情念っぽいイメージの共通点があるじゃないか。20年経ってもその辺の方針は不変らしい。

20円

終戦から11年。20円の価値はすでにだいぶ下がっていたようだ。

tag:向田邦子

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Comments

昭和30年代といえば、最近でも三丁目の夕日とかありましたよね。
20年以上たってもやはりその年代はノスタルジックに語られる時代なんでしょうね。

Posted by: どら猫 | 2007.06.11 at 21:29

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