向田邦子X久世光彦 新春ドラマ
向田邦子ドラマを満喫
わたくしの向田邦子ドラマ月間が終わった
CS/TBSチャンネルの向田邦子ドラマシリーズを一通り見終わった。都合により放送年度順に観る事ができなかったのは残念だが、リアルタイムで観ていなかったので、旧作とはいえ新鮮だった。 今回放送された中で観れなかったのは3作。ちょい無念。DVD*で観るしかないのか、それともまた放送してくれるのか。
それにしても最近はドラマどころかテレビも観なくなっているのに、2ヶ月間でこんなにもたくさんのドラマを観たとは、われながらオドロキである。
- さらば向田邦子「風立ちぬ」
- 向田邦子新春シリーズ10周年記念作品「いとこ同志」
- 向田邦子新春シリーズ「華燭」
- 向田邦子新春シリーズ「家族の肖像」
- 向田邦子新春シリーズ「響子」
- 向田邦子新春シリーズ「小鳥のくる日」
- 向田邦子新春シリーズ「終わりのない童話」
- 向田邦子新春シリーズ「女正月」
- 向田邦子新春シリーズ「風を聴く日」
- 向田邦子新春シリーズ「空の羊」
- 向田邦子新春ドラマ「あ・うん」
- 向田邦子の恋文(山口智子主演)
- 向田邦子新春スペシャル「眠る盃」
- 向田邦子新春スペシャル「男どき女どき」
- 向田邦子新春スペシャル「夜中の薔薇」
- 向田邦子新春スペシャル「わが母の教えたまいし」
- 向田邦子新春スペシャル「冬の家族」
- 向田邦子新春スぺシャル「隣りの神様」
- 向田邦子新春特別企画「女の人差し指」
- 向田邦子新春スペシャル「麗子の足」
わたくし的最後の一話となったのは、1994年放送の「いとこ同士」。シリーズ10周年記念作品だったそうだ。 このドラマシリーズは毎回使用音楽とか詩の一節とかがとても効果的で印象に残るのだが、今回は北原白秋の「時は逝く」という詩*とノスタルジックで味わい深いバンドネオンによるタンゴだった。その他、それぞれの逸話ごとにオペラ・ジャズ・交響曲など、多彩な選曲が毎回楽しみだった。シリーズを通じて概ね音楽は小林亜星で脚本が金子成人。
ちなみに、お気に入りは「風を聴く日」 。泣いたぞ。ストーリーの中心は出奔した父親の話で、使用曲は“峠のわが家”。ゆったりとした、のどかな男性ボーカルと、出奔中の父親が奏でるオカリナで。“峠のわが家”は、1939年のジョン・フォードの映画「怒りの葡萄」で使用されていたのをよく覚えている。このドラマの時代設定は昭和14年ごろだから1939年。おお、同じ年ですがな。そうか、この父さんの心にも怒りの葡萄が実を結んじゃったんだな、というのはちょっとうそ。自嘲。
tag:向田邦子
*参考その一
北原白秋『思ひ出』より
時は逝く。赤き蒸汽の船腹の過ぎゆくごとく
穀倉の夕日のほめき 黒猫の美くしき耳鳴のごと
時は逝く。何時しらず、柔かに陰影してぞゆく。
時は逝く。赤き蒸汽の船腹の過ぎゆくごとく。
*参考その二
*参考その三
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Comments
「あ・うん」は映画版を観た事ありますね。
坂東さんがわりと好演技だったのが印象的でしたね。
Posted by: どら猫 | 2007.02.21 20:44