「潮騒」(1971/1975)
熱情鑑賞日記
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「潮騒」1975
三島由紀夫原作の映画といえば、やはり「潮騒」が良かった。1975年三浦友和・山口百恵コンビのものと、1971年朝比奈逸人・小野里みどりコンビの二作を観た。1975年のものはやはりアイドル映画、小ぎれいなしあがり。
「潮騒」1971
しかし、どちらかと言えば1971年のものが原作に近く面白い。でも、未ビデオ化。
二人が初めて言葉を交わすのは山頂の監的哨。新治は黄色い蝶に導かれるまま、壁に書かれた戦時中の勇ましい落書きをかすめて初江の元へ。先ごろ亡くなった小田切みきが新治の母親役だった。
ナレーションやモノローグ、字幕などを駆使し、原作を再現しようとする努力が感じられる。おかげでとてもわかりやすかったのは確かだが、ナレーションってちょいと野暮ね。これも時代というものかも。とはいえ、蝶はとてもじょうずに飛んでいたし、嵐の海もなかなかだった。監督は森谷司郎。
以下の原作からの引用は、わたくしが好きな二つのシーンのうちのひとつ。
二百段を一気に昇っても、すこしも波立たない若者の厚い胸は、社の前にあって謙虚に傾いた。十円玉を賽銭箱(さいせんばこ)に投げ入れた。思い切ってもう一つ十円玉を投げ入れた。庭に響き渡る柏手の音と共に、新治が心に祈ったことはこうである。
「神様、どうか海が平穏で、漁獲は豊かに、村はますます栄えてゆきますように!わたくしはまだ少年ですが、いつか一人前の漁師になって、海のこと、魚のこと、天候のこと、何事をも熟知し何事にも熟達した優れた者になれますように! それから筋ちがいのお願いのようですが、いつかわたくしのような者にも、気立てのよい、美しい花嫁が授かりますように!・・・」
from 小説「潮騒」
作品詳細
- 監督:森谷司郎
- 出演:朝比奈逸人/小野里みどり
- 1971
- 日本
以上。
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Comments
いまどきこういう映画は、邦画で作っても流行らないのでしょうね。
むしろ韓国あたりがつくるとヒットしそうですね。
Posted by: どら猫 | 2006.12.11 at 19:08
そうかもしれませんね。
でも、この引用した部分ですが、ちょっと曲解すると、なんとなく三島の憂国の志を彷彿とさせませんか?
妄想かな?えへ。
Posted by: iris* | 2006.12.11 at 23:46