23 posts from May 2006
2006.05.31
2006.05.30
『ミリオンダラー・ベイビー』
昨夜『ミリオンダラー・ベイビー』を観た。2005/米
いまさら感は否めないけれども、さすがに面白かった。ヒラリー・スワンクったら『ボーイズ・ドント・クライ』級の幸薄さ。今回もボコボコ。ボクサーだから当然だけど、あまりにもお気の毒なその後の展開に涙も出なかった。かわいそうすぎてあまり後味がよくない。相寄る孤独な魂たちの愛ある罪を、一体誰が裁けるというのだろうか。イーストウッドはこの物語をシンプルなラブストーリー
と語っていたそうだが。
![]() | ミリオンダラー・ベイビー 3-Disc アワード・エディション クリント・イーストウッド F・X・トゥール ヒラリー・スワンク ポニーキャニオン 2005-10-28 売り上げランキング : 17656 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
余談だが、何故今『ミリオンダラー・ベイビー』かというと、7月の紀伊国屋ホール『風間杜夫ア-カイブスvol.1 黄昏にカウントコール』の作・演出の長谷川康夫が今度のお芝居は、あんなにカッコよくないけど『ミリオンダラー・ベイビー』みたいな感じ
とここで語っていたからなのらもーん。
ただそれだけのことで、昨夜『ミリオンダラー・ベイビー』を観た。
2006.05.25
2006.05.24
『キャラバン』
ドルポの民の伝統と歴史の映像化
2000年の第13回東京国際映画祭のグランプリは『アモーレス・ペロス』だったが、オープニング上映作品は今日観た『キャラバン』だった。ヒマラヤのネパール寄り、標高4600メートルに住み過酷なキャラバンを繰り返しながら自然と共生しているドルポの人々に恋してしまったエリック・ヴァリ監督が、永年の夢であるドルポの民の伝統と歴史の映像化を果たした意欲作。この作品の根幹は「ふたつの道が君の前にあるとき、もっとも困難な道を選べ。」というノルブの言葉。感動。。
hReview by iris* , 2006/05/24

- キャラバン(1999)
- ティレン・ロンドゥップ カルマ・ワンギャル グルゴン・キャップ
- メディアファクトリー 2001-06-22
■[旧]倉庫 ほぼ全タイトル一覧 »
『歌行燈』
衣笠貞之介の考える泉鏡花的「美」
今日、衣笠貞之介の『歌行燈』を観た。市川雷蔵と山本富士子主演の。泉鏡花の『歌行燈』では、ふたりがそれぞれ別の場所で思い出語りをすることで話が展開するのがしゃれていたけれど、映画では話が時系列になっているので事情がわかりやすいし、ラストシーンもはっきりとハッピーエンドに仕立ててあって、すれ違いあり運命のいたずらありの見事な恋愛ドラマになっていた。朝もやの森で二人が仕舞いのけいこをする場面やラストの謡と鼓の音に散る桜などは幻想的とでもいうのかとても美しかった。この美しさが衣笠貞之介の考える泉鏡花的「美」なのだろう。機会があったら1943年の成田巳喜男版も観てみたい。
『高野聖』は読んだことがあるが『歌行燈』は読んでいなかったので、いつものように青空文庫で読んでみた。ルビの多さに辟易しつつも、なんだかクセになる日本語の不思議な魅力。
hReview by iris* , 2006/05/23

- 歌行燈(1960/日)
- 市川雷蔵 衣笠貞之介
- 大映 1995-09-08
2006.05.19
2006.05.18
アルファー波な猫
現在ココログが時間帯によって高負荷になっていてアクセスしづらい状態なんだって。ちっとも知らなんだ。いいさ、そのくらい。私のMTなんぞはちょっと前まで更新するたびにいわゆる500エラーで、そのたびに再構築しなければならず、直そうと思ってあちこちいじったらワケがわかんなくなり、連日Googleで対処法を検索しまくる毎日だ。迷った挙句、折を見て一からやり直すのが得策という結論に達した。私のことだから、どーせ、タグの閉じ忘れとか削除し忘れとかスペルミスとか、恥ずかしい間違いをたくさんやってしまったのだろう。ココログは初心者でも簡単にブログが作れる。そこのところが逆に不思議だ。ときには無茶な記述をするユーザーもいるだろうに、それでもちゃんと反映されるのは不思議としか思えない。どこかにエラーがたまってたりしないのかなぁ?
そんなこんなで、久しぶりにココログトップに行ったところ、例のランキングがなくなっていてすっきり。ランキングなんてない方がいい。もしくはランキングという名前を変えた方がいい。ランキングという名前に過剰反応する種類の人たちがいて、トップページの空気が悪くなるような気が。。
今日は朝から雨。週末も雨らしい。梅雨の走りという言葉はうっとおしさを連想させるから五月雨と思うことにする。呼び名でさわやか感アップ!なんちって。
で、雨が降るとより一層よく寝る猫’s。。アルファー波でまくりで、私もかなり脱力。
2006.05.17
『ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ〈特別編〉』
父と娘のかくれんぼ。雪は積もっていないとはいえこれではまるで『シャイニング』。
ロバート・デ・ニーロとダコタ・ファニング 主演なので、観る前から展開は数パターン想定できた。なにせ、どこかでとんでもなく壊れるはずの父親と、賢く繊細で打ちひしがれるはずの娘という組み合わせだ。ところが初盤の妻の死に関するエピソードで、極私的な感情移入をしてしまったために予想がはずれた。こういう映画の場合、予想がはずれればはずれるほど楽しみが増えてうれしいものであるが、ハズレはこの一箇所だけだったのが無念じゃ。
妻の死によって傷ついた父娘が、思い出が多すぎるニューヨークから郊外に引越しをする。行けども行けども冬枯れの森の道を、父親が運転する車は走る。街中から一時間くらいの郊外のはずだが一体どんだけ寂しいところまで行くんだろうかと。雪は積もっていないとはいえこれではまるで『シャイニング』みたいじゃん、と気づいたところですべて読めてしまった。車中にはいたいけな猫。この猫の行く末はいわずもがな。。というワケで、かえすがえすも無念じゃ。別バージョンのエンディング収録。
hReview by iris* , 2006/05/17

- ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ〈特別編〉(2005/米)
- ロバート・デ・ニーロ ジョン・ポルソン ダコタ・ファニング
- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2006-04-28
2006.05.16
2006.05.15
2006.05.14
『婦系図 湯島の白梅』
『湯島の白梅』は『婦系図』の一部分なのだった。
先日、日本映画専門チャンネルで『婦系図 湯島の白梅』を観た。鶴田浩二の早瀬主税、山本富士子のお蔦。番組HPには『ゆしまのはくばい』と書いてあったが、どう考えても『ゆしまのしらうめ』だと思うのよね。
2006.05.13
『コンスタンティン』
物語に深みはないが、キャスティングとユーモアのセンスは抜群だ。
悪魔祓いとか天国と地獄とかを題材にした映画というのはそれこそ星の数ほどあり、自分が観たのがどの映画だったか定かでないほどたくさん観たような気がする。その中でもこの映画は面白かったけれども、かなーり若年向けと思われる。
悪魔祓いのシーンでエクソシスト
地獄の聖書の挿絵でナインスゲート
天界と地獄の均衡うんぬんでは
ウェルカム!ヘヴン
サタンと直接対峙するシーンでは
エンゼル・ハートを
堕天使やハーフブリードではドグマまで
いろいろな映画を思い出しちまった。それもそのはず、アレンジしすぎといえども元ネタは全部聖書ですもんね。
天使カブリエルを演じているのが
オルランドのティルダ・スウィントンで、とてもステキ。ヘネシー神父役のプルイット・テイラー・ヴィンスもとてもよかった。キャスティングとユーモアのセンスは抜群だ。物語に深みはまったくないがな。。
hReview by iris* , 2006/05/12

- コンスタンティン(2005/米)
- フランシス・ローレンス/ キアヌ・リーブス
- ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-04-14
2006.05.12
2006.05.11
『生きてこそ』
サバイバルは終わらない
チリ遠征に向かう途中で学生チームと関係者が乗った飛行機がアンデス山中に墜落。72日後に16人が奇跡的に生還。生存のために彼らは何をしたかという映画。
実話に基づいており、生還者の一人がアドバイザーとして制作に加わっている。DVD付属のメイキングには当時のニュース映像や遭難中のスナップ、生還者のインタビューなども収録されていて、遭難現場をかなり忠実に再現している映画だということがわかる。また、その後の苦悩や遺族への気遣いなども語られ、事故の傷跡の深さを物語る。
本編中、いくつか腑に落ちない点や疑問が残ったりしたが、生存者や遺族への気遣いも考慮されているためなのかもしれない。
遭難中に彼らが何を失い何を手に入れたかは人それぞれだが、その後も彼らの心中でサバイバルが続いていることは確かなようだ。
主演はイーサン・ホーク、フランク・マーシャル監督。1993/米
hReview by iris* , 2006/05/11

- 生きてこそ
- イーサン・ホーク フランク・マーシャル ビンセント・スパーノ
- パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2005-03-25
2006.05.10
2006.05.09
『蜘蛛巣城』
昨夜、ふとTVをつけると黒澤明の『蜘蛛巣城』が始まるところだった。
日本映画専門チャンネルで。
シェイクスピアの『マクベス』を時代劇にしたもの。古い日本映画はセリフが聞き取りにくい場合が多くて、できれば日本語字幕をつけてくれないかなぁと常々思うほどだが、山田五十鈴の立ち居振る舞いの様式美、三船敏郎の率直すぎるほどの表情の分かりやすさのおかげで、この映画は他の黒澤映画にくらべてわりかしセリフに気をつかわず鑑賞できた。それでも冒頭の蜘蛛手の森での三船敏郎と千秋実の会話はあまりよく聞き取れなかった。
しかし観終わってみると、三船敏郎が演じる“猛将”の豪傑ぶりが描かれているのはこの冒頭のシーンのみで、後は深い欲望ゆえに実体のない物の怪や妻による巧みなそそのかしに翻弄されるおろかしい男としてクライマックスになだれこんでいくわけだし、千秋実演じるいかにも人のよさそうな朋友を裏切った罪の意識が彼をさらなる狂気に追いこんでいくわけだから、この冒頭は重要そうだにゃ。もっとも、黒澤映画にムダなシーンはないんだろうけど。
ラストシーンは鷲津武時のみならず蜘蛛巣城をも拒絶し無人の静寂に帰す蜘蛛手の森。無常感あふるる光景なり。
2006.05.08
2006.05.06
2006.05.05
チャップリンの『街の灯』

- 街の灯 コレクターズ・エディション
- チャールズ・チャップリン ヴァージニア・チェリル フローレンス・リー
- ジェネオン エンタテインメント 2004-01-23
by G-Tools , 2006/05/05
チャップリンの『街の灯』を観た。名作ですっ!
この映画も1930年代の大恐慌後のお話だ。チャーリーのような定職も住む家もない放浪紳士もいれば、毎夜大酒を飲み召使や執事にかしずかれ、それでも幸福感を得られず死にたがるような大富豪もいる。街角に立つ少年が新聞を売り、盲目の娘が花売りをして祖母との二人暮しのための生活費をかせぐ。大富豪が不幸なのは、正体をなくすほど酔っているときだけでなく酔っていないときも何も見えていないことだ。彼もまた盲目だといえるのかもしれない。彼の目は手術では直らない。チャーリーや娘のように、暗い夜道を照らすかすかな街の灯を見ることもできない。
で、最近寄り道ばかりのあたくしはチャップリンとガンジーが並んで写っている、写真をみかけ、ガンジーの『建設的計画』を発見してありがたく読んでしまい、感激ですっ!Webはとても便利です。
2006.05.03
『ブラザーズ・グリム』
goo辞書にウィキペディアの百科事典検索が追加され、機会があったら使ってみようと思っていたのでさっそくグリム兄弟について検索してみた。なぁーるほど。。

- ブラザーズ・グリム DTS スタンダード・エディション
- マット・デイモン テリー・ギリアム ヒース・レジャー
- ハピネット・ピクチャーズ 2006-03-17
by G-Tools , 2006/05/03
この映画はファンタジーだが主人公がグリム兄弟を名乗っているのであながちデタラメばかりではあるまいと勝手に解釈すると、ウィキペディアには弟ウィルは大学卒業後は、カッセルに戻り母親のもとで暮らした。持病の喘息と心臓病で、彼は長時間にわたり決まった仕事を続けるのが困難であったためである。1806年以来、彼は兄のヤーコプと共に昔話の聞き取り調査を始めた。
とあるので、この映画の時代設定はこの時期にあたるのだろう。そういえば、映画の前半で魔女の話を村人から聞き取るシーンなどはたしかにそれっぽかった。この昔話の聞き取り調査
のついでに各地の村人達を困らせている魔物や魔女を退治して荒稼ぎしていたというのがこの映画のストーリー。
今をときめくヒース・レジャーがキュートだし、魔女のモニカ・ベルッチが超美。監督はじめスタッフもそうそうたるメンバーみたい。予告編がものすごくよかったのが印象的。ちょっと詐欺。2005/米
2006.05.02
2006.05.01
『猫のいる日々』
わたくしだけの100人目
二冊の文庫本を同時進行で読んでいる。ちょっと時間が空くと ―たとえばお風呂のお湯を溜めている15分間とか家族を起こすまでの10分間とかに― 気が向いた方を読む。そうこうしているうちにワケがわからなくなってきた。しかし読み進むにつれ、この二冊が互いにあながち無関係ではないような気もして来た。かといって関係あるともいえないんだけども。ばかですね。
ま、いちおうメモ。
荒俣宏監修の『知識人99人の死に方』と大仏次郎の『猫のいる日々』。
『知識人99人の死に方』の99人の中に、大仏次郎は入っていない。しかし、『猫のいる日々』の随筆の中にご自身の最期の時のことを何度か繰り返し書かれている。だから私にとって「知識人の死に方」100人目は大仏次郎ということになった。
『猫のいる日々』には、生前500匹の猫と暮らしたといわれる大仏次郎の、猫との生活を綴った随筆と短編/童話が収録されている。飼い猫のために疎開をあきらめる。猫好きの家と知って庭に猫を捨てていく人間に憤り、化け猫を生んだ日本文化の貧しさを嘆く。
といっても、猫のことだけ書いているのではない。美術、歌舞伎、旅、歴史、さまざまなことを綴っている。フランスのネコ家の墓所、歌舞伎座のネコ、アポリネールの詩。随筆を読むだけでもものすごい仕事量が推察される。執筆に疲れた真夜中、ペンを置いた大仏次郎は体の細い白猫となって仕事場にしていたホテルの通路を探検するのだ。ひとしきり散歩を楽しんだあと白猫は元の部屋に戻ってくる。
from大仏次郎の『猫のいる日々』 p.34
壁の鏡で見た私は、いつものように襟飾りで咽喉を締め、ペンをつかんで、やつれている。猫はと見ると、羽毛布団に柔らかく躯を沈めて、よく睡っているので、私もそこへ顔を寄せいつもするように優しい手ざわりを指の腹に味わいながら、目をつぶって、やがて窓の外の道路に早出の人の足音が聞こえる時間ではないかと、そっと考えて見る。
猫のいる日々
大仏 次郎
余談だが、実は、私は大仏次郎のどの著作も読んでいない。しかしこの度、その昔のNHKの大河ドラマ『赤穂浪士』の原作が大仏次郎だったということを知った。で、赤穂浪士についてちょっと検索してみたら、検索結果のひとつにカブキ物とか衆道などの当時の風潮についての言及があり、衆道を検索していたら巡り巡って何故か森茉莉に行き着いたりした。森茉莉というと、『知識人99人の死に方』にその最期が詳しく書いてあり、永井荷風の最期と共に物悲しい壮絶さで印象的だった。こじつけとはいえ私にとってこの二冊はあながち無関係ではなかったのである。

![永井 荷風: 永井荷風 [ちくま日本文学019] (ちくま日本文学 (019))](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51sxZDGmh3L._SL75_.jpg)











