『熱いトタン屋根の猫』
今日は、テネシー・ウイリアムズの戯曲をリチャード・ブルックスが脚本・監督した『熱いトタン屋根の猫』をdvdで観た。とても面白かった。
1958/米
この映画もヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランドの『欲望という名の電車』と同じく、検閲への配慮から当時の道徳からはずれるとされた要素を排除とはいかないまでも曖昧にして映画化したことにより原作者をえらく失望させたそうだが、皮肉なことに、曖昧にしたはずの性的な要素がそういった事実を感じさせないくらいによく伝わってきた。ま、原作者としてはガックシな気分だったとしても、50年後の現代人にはヒシヒシと伝わっていることをテネシー・ウイリアムズに教えてあげたい気分。何せ同性の結婚が認められ、タブーでもなんでもなくなりつつあるワケだし。こうなってしまうと逆に苦悩も人間ドラマも生まれにくくなるんではと、いらぬ心配をしちゃうくらいな勢い。
リチャード・ブルックス見事な脚本です、たぶん。。映画『欲望という名の電車』はどういった事情か、コレに比べると弱気すぎるような。「同性愛」の存在を完全に隠蔽し、違う物語を作中にでっちあげてしまっていたので。ですので、お好みはそれぞれおありでしょうが、いくつかの矛盾や疑問を残しつつもあくまでも映画として、私はこの『熱いトタン屋根の猫』の方が幾分好きかも。
特に印象に残っているのは、初盤の、エリザベス・テーラーが汚されたストッキングを履き替えながら悪態をつく場面。マギーという役の生命力の強さとか賢さ、勘のよさなどが感じられて小気味よい。
さて、今日のセリフ(字幕)はエリザベス・テーラーとポール・ニューマン夫婦の会話。
君なら切り抜けるさ。
もちろん、勝つつもりよ。
何が勝ちだ?熱いトタン屋根の猫にとって。
飛び降りずに頑張ることよ。
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